高齢者フットケアのお客様は、足爪のケアと同時に足の隅々まで異常がないかを確認しています。
異常が見られた場合は速やかに、担当者に報告をして対応をしてもらっています。
そろそろ、増えてくるのが「水虫」
私たち足のケアの専門家ではありますが、診断ができる立場ではないので、観察をした状態を報告しています。
実は怖い水虫、あなどってはいけない訳
水虫は「白癬菌」というカビの一種の感染です。
感染をすると、皮膚に傷やただれをつくります。
その患部に雑菌やバイ菌が付着すると、抵抗力のない高齢者や糖尿病などの持病がある人は炎症・化膿しやすく危険です。
皮膚の小さな傷から白癬菌が感染したことが原因で、「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」になった人を見たことがあります。
蜂窩織炎の症状は腫れ・痛み・発熱・倦怠感・その他、重症になると入院の事態もあります。
初めて蜂窩織炎の患者さんの脚を見た時、患部の脚が反対の脚の2倍くらいにまで腫れていて驚きました。
糖尿病患者は、広がりやすく治りにくいので特に注意です。
高齢者の水虫は当たり前ではない
高齢者の足を観察していると、水虫症状を疑う人、すでに薬を処方され治療中の人がとても多いです。
しかし、「高齢者だから水虫があっても仕方がない」と、どこかで思っていたら大きな間違いです。
高齢者だからこそ、重症化のリスクを避けるため、早急かつ適切に対応をする必要があります。
下のイラストは、水虫症状が出やすい部位です。
①趾間型(指と指の間)
白くふやけている、キレて傷になっている、痒みがある、変色、その他
②小水泡型(足裏、土踏まず、足の外側)
足裏の赤いポツポツ、小さな水ぶくれ、かゆみ
③角質増殖型(足裏)
痒みなし、かかとのヒビ割れ、角質の増殖
④爪白癬(爪)
爪の変色、肥厚、白濁、ボロボロともろくなっている
上記が、発症の部位と症状です。足浴や入浴時に隅々まで観察をして、いち早く異常を発見してください。
治療と清潔はセット
医師が「水虫」の診断をすると、薬の処方があり治療がスタートします。
ですが、不衛生な患部に薬を塗っていても効果がありません。
水虫は「カビ」の一種である白癬菌の感染です。
カビが増えやすい環境は排除することが必要です。
患部を衛生的に保ち、通気性を良くすることが治療とセットで大切です。
参考記事