高齢者訪問フットケア
介護予防セラピスト中西です。
仙骨座りって?
高齢者施設でよく見かける座り方・・・
椅子に浅く腰掛け背中は丸まり、今にも椅子から落ちてしまいそうな方も見かけます。
この座り方「仙骨座り」と言うそうです。
仙骨って?
仙骨とは骨盤をつくっている骨のひとつです。
骨盤の中心にあり、背骨と腰骨をつないでいる大切な骨でもあります。
仙骨座りと言うのは、上の絵の通り仙骨が椅子の座面に接地している座り方と言う意味です。
つまりズッコケ座り。
高齢者に限らず、程度の差はあれ前の座席を見れば仙骨座りに近い方、よく見かけます。
では身体の土台とも言える、骨盤はこの時どんな状態になっているのでしょうか?
骨盤が後ろに傾いているので、座った時に座面に接地する部分が通常よりも後ろにある仙骨になってしまうのです。
では、仙骨で座るのでなければどこで座ればいいのでしょうか?
正しい座り方
上の骨盤の絵にもありますように「坐骨・ざこつ」と言う骨があります。
その字の通り、座る骨と書きます。
そうです。坐骨で座るのが一番、身体がラクな座り方なのです。
骨盤の絵を見て平らな所に立たせようと思った時、仙骨を接地面にして立たせるのは難しいです。
坐骨で立たせるほうが、簡単です。
ですが、筋肉や靭帯がある人間は骨盤が通常の位置になくても何とかして座ります。
それが「仙骨座り」です。
何とか座った「仙骨座り」かなり身体に負担や無理があります。
背中が丸まり胸が縮んでしまっているので、呼吸が浅くなります。
飲み込みも悪くなることが考えられます。
逆に顎に異常に力が入り、緊張する場合もあります。
椅子の背もたれにクッションなどを入れて工夫している所も多くあります。
きちんと座って頂くことは、正しい姿勢の保持。
身体にも負担がなくご本人もラクなはずです。
私の施術の中で行っている、足首ストレッチ。
じっくり、ゆっくりと足首の動きを作っていくと、仙骨座りだったかたがオシリをもぞもぞと動かし、ご自分で座り直される方もいらっしゃいます。
これはトリートメントによって骨盤の位置が、前に戻ってきて仙骨座りでは収まりが悪くなってきたからでしょう。
やはり坐骨で座る方が、身体はラクだということなのです。
最後になりましたが、「仙骨座り」の反対は「坐骨座り」になります。
2013年8月10日 投稿記事
2016年6月28日 修正