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爪切り拒否!高齢者フットケア事例①

高齢者訪問フットケア
介護予防セラピスト 中西です。

高齢者フットケアをしていると、ケアに納得をしてもらえずにお断りされる場合があります。
そんな場合、つい「拒否」と言う言葉を使いがちですが、どうにも違和感があります。
タイトルにはあえて「拒否」と言う、言葉を使いましたがお断りの理由は人それぞれ。

<事例集①>
Yさんは、外国生活もしたことがあるとても社交的な方です。
ご家族は空のお仕事に就いている方が多いのに、ご本人は飛行機が大嫌い。
バスの移動が安心して好きなの。

そう何年か前までは笑ってお話をして下さいました。
昨年、ご主人もお亡くなりになり、ケアの時の会話も何となくご主人のお話を避けるようになりました。

最近はフットケアのお誘いをしても、「自分で切れるから必要ありません!」と。
そうは言っても、くるりと一回りするほどの巻き爪。
その上、爪はしっかりと厚みもあるので通常の爪切りでは困難。
おそらく自分で切ることも、スタッフが対応することも難しい変形です。

何度、お声かけしても返事はNG。
時間を変えてみても、日を変えてみてもNG。

先日、私はフットケアのお誘いを一切しないで居室を訪問して会話を楽しみました。
昔のお話や、ご家族のお話。
スポーツの話しなど雑談ばかり。

以前のYさんの様に、笑顔も見られ会話も盛り上がりました。
会話も終盤の頃に、足の爪が伸びているので整えさせて下さいとお声かけしました。
すんなりオッケーでした。

通常のケアの流れの中では、足の爪切り後に時間があれば保湿を兼ねてリフレや、フットマッサージを行っています。
短時間ではありますが、リラックスや気分転換が目的です。
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私はこう考えました。
リラックスや気分転換はフットマッサージばかりではないし、爪切りの前に行うのもアリでしょうと。
Yさんにとっての気分転換は、なんてことのない会話。
ご自分の慣れた居室で、2人きりで向き合い話すことがリラックスに繋がり心を開いて下さったのかもしれません。

ケアが終わると「気持ちよかった」「足がさっぱりしたわ」とのお言葉も頂けました。
Yさんは、決して爪切りが嫌だった訳ではなく「拒否」した訳でもなかったのです。

例え、フットケアをお断りの方でも

何が嫌なのか。
何故、嫌なのか。
どうしたら良いのか。

色んな角度から確認しながらケアを勧めております。

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