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心を溶かしたフットケアサービス〜「連携」の意味

私たちは毎日、高齢者施設に訪問をしてフットケアサービスを提供しています。
多くは、高齢者の変形した足爪のケアでご利用を頂いています。

でも、私たちが行っているサービスは、足爪のケアだけにはとどまっておりません。

入居後、心を閉ざしてしまったY様

Y様は入居して半年くらいの比較的、新しいお客様です。

入居して3ヶ月くらいは、表情もかたく、食事も十分に摂れず、お風呂にも入ることもできませんでした。
施設のスタッフが声を掛けても、いつでも怒ったような返事で、心が硬くなっているように見えました。

今までの環境と大きく変わったことに戸惑っていたのかもしれません。
もしかしたら、施設の入居に納得されたいなかったのかもしれません。

フットケアのお誘いをしても大きな声でお断りをされることが続きました。
時間を改めて、再度お声を掛けても益々、大きな声でお断りでした。

施設からのご提案

こちらの施設でのフットケアサービス費用は、施設のご負担で施設からのご指示で必要な方に提供をしていましたが、施設よりご提案がありました。

ご家族に相談をしてフットケアサービスを個人利用にしてもらうので、足浴から入ってもらいたいと!

これは私たち湘南あしケア訪問サービスが目指している「連携」です。
とても嬉しいことです。

そこから今まで以上に工夫をし、根気よくお声を掛けてきました。
ですが中々、表情の硬さも抜けずにケアに入ることができません。

そこで!次に施設のご担当者の作戦は、家族に協力を求めることでした。
Y様が唯一、心を開いているお孫さんにヘルプ!

フットケアサービスが入る日に面会に来てもらい、何とかケアを受けてもらえるようにお願いをしてくれました。

この作戦がうまくいったのが11月。
足浴・手・足の爪切り・保湿まで行うことができました。

翌月もご家族がご一緒して、かたい表情ながらも会話をしながらフットケアをすることができました。

Y様の変化

12月のフットケア後には、長いこと入ることができなかったお風呂に入ったとご報告を頂きました。
1月のフットケアは、ご家族の同席なしでも受けて頂くことができました。

何とか継続をしてもらえていました。

そして本日、2月のフットケア。
実は今日も、何度かお断りされて施設の看護師さんに誘導してもらって入ることができたのです。

でも、お断りの言葉が以前より柔らかくなったなと感じていました。

足浴時、椅子に座っているクマのぬいぐるみを指差し、優しい表情で「可愛いでしょ?」とおっしゃるのを聞き、私の胸の奥がフワッと温かくなるのを感じました。
きっと、この温かみはY様の心の変化だったのだと思います。

そして、お孫さんやご家族、施設のスタッフやY様を見守る人の温かさ。

先日は美容師さんの上手なお誘いで、カット・洗髪もされたそうです。
この頃は施設内でも、おしゃべりできるお友達もできたと伺いました。

「連携」して一人の方を支え、見守る

こちらの施設は長いお付き合いです。

ありがたいことに、とても良い関係でフットケアをご利用頂いています。

いつも嬉しいなと感じることは、私たちをチームの一員として頼りにしてくれていることです。そして私たちにも、協力できることを考えさせて下さいます。

Y様の心の変化は、施設のスタッフ、ご家族、美容師さんや医師など多くの方の支えの結果です。
その中の一員に、フットケアを入れて頂けたことがとても嬉しく光栄です。

少し表情が柔らかくなってきたY様は、以前よりもとてもキレイでした。
もちろん少しずつではありますが、足爪も整ってきています。

私たちが行っているフットケアは、足を守ることだけではありません。
足のケアを行うことによって、お客様が自分らしく生活をするお手伝いをしているのです。

今日のフットケアは、そんな私たちの想いが伝わった様でとても嬉しく、春の訪れを感じた日になりました。

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