湘南あしケア訪問サービスは、高齢者介護施設に訪問をして、フットケアサービスを提供しています。
月に1度の定期ケアを基本として提供をしています。
時々、「2ヶ月ごとでも大丈夫ですか?」「2ヶ月に1度でお願いします。」と、言われることがあります。
なぜ月に1度のケアを基本としているのでしょうか?
爪はどのくらい伸びるのか?
なぜ月に1度のケアを基本としているのかをご説明します。
まず、一体どのくらい爪って伸びてるのか?
足の爪と手の爪では大きく違います。皆さんも体感でお分かりかと思いますが、手の爪の方が足の爪よりんも頻繁にお手入れしているはずです。
手の爪・・・1ヶ月(3mm) 足の爪・・・1ヶ月(1.5mm)
個人差や、年齢・環境・季節によって変わりますが、平均すると上のスピードになります。大体、手の爪の方が足の爪の倍くらいのスピードで、成長が速いです。
手の爪は、10日から2週間ごとにカットしている方が多いと思います。
私は手の爪は短いのが好みなのと、仕事がら長いと施術しにくいのて10日に1度くらいでカットしています。
さて、足の爪ですが、たった1.5mmしか伸びないのに1ヶ月に1度のケアが必要なのでしょうか?
足裏センサーを、正しく作動させる
足裏には転倒防止センサーとも呼ばれる、「メカノレセプター」という、刺激の受容器があります。外部からの刺激を、センサーがキャッチして脳に信号を送信し、私たちはバランスをとっています。
メカノレセプターは身体中に点在していますが、特に足裏に多くあり、その中でも上の写真の部分に集中しています。
メカのレセプターが集中している部位、実はとても興味深いんです。
下の写真は、歩行時の足裏の体重移動です。地面に足が最初に着くのは「かかと」です。その後、足の外側に移動します。最後に「親指」で地を蹴ります。この動作の左右の足の連続が歩行です。
安定して体重を移動するには、メカノレセプターの働きは欠かせません。
ここで足裏のトラブルが多くある部位を確認しましょう。
実はメカのレセプターが集中している部位に、トラブルが多く発生しています。
安全な歩行のためにも、フットケアは重要
足に痛みや不快感があるとき、しっかり地を踏みしめて歩くことができません。それは不安定につながります。
その理由が上での説明です。
話を戻すと、伸びすぎた足爪では、繊細な足裏のセンサーは誤作動を起こす可能性があります。実際、1ヶ月を経過する頃になると、足爪の長さが気になり始める方が多いです。
変形爪でしたら尚更です。厚くなった爪では刺激の受容が鈍くなります。
爪だけではありません。タコやウオノメも痛みがあるうちは定期的にケアをして、痛みを緩和することが大切です。
痛みが改善して正しい体重移動ができれば、タコやウオノメなどのトラブルも自然と出て来なくなるはずです。
フットケアには色々な目的がありますが、「安定した歩行・姿勢」のためにも1ヶ月毎に定期ケアが理想です。
では、2ヶ月毎では無理ですか?
冒頭の「2ヶ月毎ではサービスを利用できませんか?」という質問ですが、足の状況や周りの環境によります。
施設ご入居者でしたら、スタッフや看護師に観察をしてもらいます。大きな変形やトラブルがなく、施設のスタッフでも、応急的な対応可能な時は2ヶ月毎でも大丈夫でしょう。
フットケアを始めたばかりで、足爪の変形やタコ・ウオノメに大きく痛みがある場合は1ヶ月を待たずにケアに入る場合もあります。
基本1ヶ月に1度のケアですが、できる限りご要望に応じる努力はしています。
しかし「安全第一」ですので、1ヶ月1度のケアのご理解をお願いしたいのが本心です。