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拘縮がある方の手の爪切り②

高齢者訪問フットケア
介護予防セラピスト中西です。

拘縮がある方の手の爪切り①

続きになります。

まずは施術側が落ち着いてケアに入り、お客様にリラックスをしてもらえることが何よりも大切です。
これは手の爪切りに限らずフットケアやその他、お身体に触れさせて頂くお仕事なら必ず言えることです。

お客様に不安を与えず、安心してもらうことがリラックスに繋がります。
身体が思うように動かない高齢者では、まず視界に入ってから見える範囲で身体に触れていきましょう。

私はフットケアを行うときでも、視界に入りご挨拶から始めます。
足の爪切りを行う前に手に触れたり、太ももに手を置いて安心してもらいます。

誰でもいきなり身体に触れられることは、ビックリしますし不快です。
余計な緊張で身体に力が入ることにもなります。

ではリラックスをしてもらうには・・・?

拘縮がある方の手の爪切り①で、ポイントを7つご紹介しました。
その中で「①呼吸に合わせる」とあります。

呼吸に合わせるとはどういうことでしょうか?

呼吸は息を吸って、吐くの繰り返しのことです。
スポーツや、体操の時をは別ですが日常生活の中で、意識をして行っている方はいらっしゃらないでしょう?
それは呼吸は自律神経が司っているからです。

自律神経とは、人間が生きていく上で必要な生命活動を管理している神経です。
呼吸の他、内臓、消化、発汗・体温調節、内分泌機能などを調整しています。
神経細胞
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の二つがあります。
それぞれに働きが拮抗しています。
例えば血圧を上昇させるのは交感神経です。
血圧を上昇させるためには、心拍数も上げる必要があります。
鼓動が早くなれば、精神的には緊張状態であり、身体は固くなります。

呼吸では「吸う」時は交感神経が優位になり、「吐く」時に副交感神経が優位になります。
交感神経が優位では緊張し、副交感神経でリラックスします。

つまり「吐く」時に合わせて、ゆっくりと手を広げた方がラクに開くのです。
深く「吐く」ことを誘導するのも効果的です。

深呼吸

「息を吐いて下さい」との声かけや、「フーフー」とタイミングを合わせたり、施術者自身も一緒に息を吐くのもお互いの力が抜けます。

それから手を開くことに集中するのもNG!です。
身体全体、お気持ちや様子にまでに気を配りましょう。

拘縮のある手の方は、握りが強くなると指の間が蒸れたり、爪が伸びて皮膚に傷をつけてしまうこともあります。
手の爪は、足の爪の2倍の速度で成長します。
苦痛なく行えると、日々のストレスも軽減します。

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