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安全な爪切りのコツ〜高齢者の爪切り③

㈱エスクリエーション
高齢者訪問フットケアサービス 中西です。

♦手の爪切りでも癒し効果〜高齢者の爪切り①
♦手の爪切りのポイント

脳出血などの後遺症で、麻痺がある方がいらっしゃいます。
ご自分で中々、動かせないこともあり手が少しずつ拘縮して、握りが強くなっている方の爪切りはスタッフも特に時間が掛かります。

固く握られた手のひらを、広げてもらわないことには爪は切ることができません。
そんな方の爪切りポイントです。

<声かけに注意>

「手を広げましょうね」
「力を抜いて下さい」

このお声かけ。
皆さん、どう思いますか?

優しい声かけなら、オッケーでしょうか?
私の経験ではこれはNG!!

ご本人は毎日毎時間そのように手を強く握っているのだとしたら、力が入っていることには気がついていません。
力を抜いてと言われても混乱します。

私たちも、緊張をすると身体に力が入ります。
呼吸も浅くなり、身体は内側に入り込みます。
高齢者には、そのような方が多くいらっしゃいます。

そして相手の力を抜くことに意識があると、爪を切る施術者の身体にも力が入っています。
お互いが脱力できなければ、安全とは言えません。

そんな時のお声かけは・・・

「息を吐きましょう」

と呼吸を誘導しましょう。

「ふーふー」となどと言いながら、一緒に誘導する側も吐きましょう。
深呼吸

呼吸は自律神経の働きによって、行われています。

吸うとき=交感神経(興奮)
吐くとき=副交感神経(鎮静)

呼吸は息を吸う、吐くの繰り返しです。
まずは肺の中にある空気を出さないことには吸うことができません。

そこで深く吐くことで、自然と無理なく吸うことができるように誘導します。
呼吸が無理なくできると、身体の力も抜けてきます。
自ずと深い呼吸ができるようになります。

皆さん、ここで目の開きが大きくなったり、お顔の様子にも変化が見られます。
咳き込んだり、ため息が出る方もいらっしゃいます。
吐けている証拠。心配は要りません。

拘縮手①

力が抜けて来たら、手のひらの握りも弱くなります。
手首側から指先に向かってゆっくり、無理のない範囲で広げましょう。

それでも普通の方の爪切りよりは大変だと思います。
充分に注意をして行いましょう。

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