介護予防セラピスト中西です。
高齢者は爪変形がとても多いです。
施設のスタッフや看護師さんでも中々、切れない爪を訪問でケアしています。
巻き爪・肥厚爪どころか反り返って逆向きに伸びてしまったり、横向きに伸びてしっている爪も珍しくありません。
仕事を始めて頃は、腰が抜けそうなくらいビックリでしたが最近はかなりの足・爪をケアさせて頂いているので驚くことは少なくなりました。
高齢者の爪でやっかいなのが、爪が肥厚しさらに横向きに伸びているパターン。
案外、多いです。
こちらの方、ケアに入った当初は爪が横に長く伸び、隣の爪を圧迫して食い込み傷になりそうでした。
かなり厚みがあったので、爪の中の汚れを徹底的に処理して少しづつニッパーを入れていきました。
では、隣の指への圧迫がなくなった次の注意点はなんだと思いますか?
幸い、痛みはありません。
ですが今後、痛みや次のトラブルに発展する気をつけなければならない点があります。
それは・・・
爪の伸びている先が、皮膚に食い込んでいるのです。
それも爪の生え際。
皮膚が薄い部分なので、このまま伸び続けていくと痛みや炎症に繋がりかねません。
では・・・
どうしてこのような爪の伸び方になってしまったのでしょうか?
この方の場合も、末節骨が反り上がってしまうことによっ真っ直ぐに爪が伸びることができずに、方向を横向きにしたのです。
しかし・・・横向き成長でも壁に当たり、成長ができず止まってしまいました。
仕方なく伸びることのできない古い爪の下から、新しい爪が伸びてきたのですがコチラも同様に壁に当たり、また同じように新たに下に新しい爪が出てきたのです。
そんな事を繰り返しているうちに爪は、どんどん厚みが出てきてしまいました。
カーブもきつくなり、角度がついてきて爪の生え際に食い込んでしまったのでしょう。
生え際に食い込んでいる爪も、奥深い場合があります。
十分に保湿をしながら、少しづつ除去していきます。
除去し終わった時には、ポッカリと穴があいた用になっている場合もあります。
先日、新規の施設のホーム長さんは、「剥がしてしまうしかないでしょう!」
と何度もおっしゃっていました。
剥がしてしまっても痛いだけで何の解決にもなりません。
剥がした後に伸びてきた爪も、ケアをしなければ同じようなトラブルになるでしょう。
原因を見極めそこにアプローチをしつつ、伸びてくる爪が健やかになるようケアしていけばトラブルを繰り返すことはないでしょう。
「剥がす」「抜く」「削る」「切る」だけで終わってしまうのは、高齢者ケアには不向きです。
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