訪問フットケア 介護予防セラピスト中西です。
今日、車を運転していた時です。
歩道を歩く、ご高齢の女性に目が止まりました。
杖を使い不安定な足取りで、背中にはリュックを背負っていました。
高齢になり杖を使うようになると、手持ちバックでは両手がふさがってしまうのでリュックにする方が多いのではないでしょうか?
その歩く姿を見ながら、両手をふさがらない様にするばかりではない、歩行を安定する意味もあるのだな~と納得しました。
日常的に外出時に杖を使用して歩いている方は、背中が丸まっています。
上の記事でもご説明しましたが、日本人は前側の筋肉に依存しやすく、後ろ側の意識が薄い人種です。それはよく見かける高齢者の姿勢に、如実に現れています。
腰・背中が丸まり前傾姿勢で、杖を使用は歩行の前方につき腕や太もも前側の筋肉の力で、身体を持っていくイメージです。
頭の重さは体重の約10%です。
50キロの体重の方だと5キロにもなります。
正しい姿勢が取れれば、頭の重みは首から背中のS字カーブによってストレスなく支えられることになります。
しかし背中や腰が曲がってしまった高齢者では、頭が前に突き出たような姿勢になり首から背中へのストレスが大きくなります。
そればかりが前に重みがあると言うことは、物理的に転倒しやすいということです。
上の絵では頭の重みを、首・肩・背中と杖をついている腕で支えています。
そこで背中に重みがあると、前側にばかりあった重心を背中に分散させることになります。
私たちが重い荷物を背負う場合は、肩に掛けるベルトは短くして背中全体に密着させるようにした方がラクです。
腰が丸くなっている方が、ベルトを短くするとさらに重心が前にいってしまうので姿勢によってベルトの長さを調節した方が良いでしょう。
高齢になると登り坂や、階段を上がるよりも下り坂・階段を降りる時の方が不安定だと言うのは頭の位置の問題もあります。
そして下りる方が膝が痛む場合も同じ所に原因がある場合があります。
「転ばぬ先の杖」と言いますが、「転ばぬ後ろのリュックサック」でもあるのです。
元気に歩けるうちからも、日本人は前側依存!と言う自覚が歩行寿命の延長に繋がります。
こんな方法でストレッチはいかがでしょうか?
太もも緩めるストレッチ!