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高齢者の歩きたい気持ちと、定期フットケア

介護予防セラピスト中西です。

今日は高齢者施設2件ハシゴの訪問でした。

フットケアには入っていないのですが、長く通っているとご挨拶する仲になる方は多くいらっしゃいます。
Sさんは、いつも定位置の椅子で、足を伸ばして寝ています。
声を掛けても、ほとんど起きません。
時には寝ていなくても、起きる気が無ければ寝たフリを決め込んでいます(笑

それが・・・
今日、別の方のフットケアをしている時です。
スクッと立ち上がり、4点杖も使わずに歩くではありませんかー!!

いつもトイレに誘導される時でも、フラフラした感じなのに今日は足取りしっかりしてます。

「歩けるんだー」とコチラがびっくりでした。
2-3m離れた椅子に、私が上着を掛けておいたのですが、見慣れないので気になって近くに行って見ただけなのですが、何かに興味が出ると人って動くんだな~と思った出来事でした。

私の祖母は98歳。
足元がおぼつかなくなり、転倒が多くなってきました。
それでも自分がどうしても歩きたいと思った時は、スタッフの手を借りないようです。

それは「トイレ」
どうしても介助してもらうのが嫌なようです。
ベッドの位置を変え、できる限り安全を確保しています。

フットケアを受けている方の中でも、ほとんど車椅子生活ではありますが、リハビリを頑張っている方がいらっしゃいます。
その方も祖母と同じく、トイレ介助をしてもらうのが嫌だからだそうです。

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高齢者の歩行がふらつく場合や、または歩行ができなくなる理由は様々です。
病気の後遺症の場合もあります。

しかし、足のお手入れを怠ったばかりに歩けなくなってしまったのでは残念です。
糖尿病の方では、ほんの些細な傷が命取りになる場合があります。
ですが、ご本人は見えにくい場所であることや、小さな傷は気にしないなどの理由で放置されていることが多々あります。

私が定期フットケアを行っている理由はそこにあります。
足に注目をして「観察」をすること。

1ヶ月前とどのように変化しているか。
爪の様子はもちろん、浮腫の状態やご本人の様子までを観察しています。

日常的に接している介護スタッフだから気がつくこと。
1ヶ月に1度の訪問で気がつくこと。
それぞれあるのではないでしょうか?

医療・介護・セラピスト の3本柱でその方を全体的に診ることで一日でも長く、その方らしく人生を歩いていかれることが私の願いです。

しかし、介護予防セラピストの数は足りていないのが現状です。
フットケアが必要な高齢者は、たくさんいます。
これは間違いありません。

今後は高齢者フットケアを行うセラピストを、養成するのも私の仕事です。
現在、高齢者フットケアを始めて3年が過ぎました。
マシンはほぼ、使用していません。
オール手作業です。

毎回きれいになっていく爪を見て、痛みが無くなったと喜ぶお顔を拝見する度に、この仕事をしていて良かった~とつくづく感じます。

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