訪問フットケア 介護予防セラピスト中西です。
介護施設に訪問していると、立ち上がり介助の場面をよく目にします。
お互いに負担が大きいだろうな~と思うことも多々あります。
以前、介護術セミナーを受講しましたが、とても理にかなっていると使わせて頂いていいます。
特に立ち上がりの介助については、私も頻繁に使う機会があるので介護予防セラピストとしての目線で説明させて頂きます。
まず高齢者に多いのが仙骨座り。
<参考記事>
高齢者によくある座り方、仙骨座りの反対は○○座り!
モデルがゲームをやめないうちに撮影してしまったのですが、高齢者に限らずこんな若者もよく見かけますよね。
骨盤が後傾して、坐骨は一体どこにあるのでしょうか?
ではどうやって立ち上がりの介助をするのでしょうか?
相手の介護度によっても多少、変わりますが通常は手や腕を持ちヨイショと引くのではないでしょうか?
それでも立ち上がれない方は、介護スタッフが持ち上げる場面も目にします。
これではスタッフの身体の負担が大きいばかりでなく、介助されている方にも負担があります。
実際にご自分が椅子から立ち上がる動作を、行って見て下さい。
1.骨盤の向きを変える(前傾させる)
(骨盤が後傾したままでは、体重を前に乗せることができません。)
2.足の位置を決める
(肩幅に足を広げ、膝より少し内側に位置を決めます。)
3.体重を足に乗せる
(足裏にしっかり体重がかかるのがお分かりでしょうか?)
4.腰を上げる
(まず足に体重を乗せるので前方に体重移動後に、上に腰を上げています。)
の、順番になります。
自然と身体に無理がないような動きをしているのです。
ですので、介助をする時もこの流れにそって行ってみるとラクに立ち上がりができるかと思います。
上に動かしがちの身体の方向ですが、足の前部分を目指して動かしてみましょう。
その前に、膝の少し内側に足を入れ骨盤を前傾させる準備をお忘れなく。
介護スタッフは腰を低くすることになりますが、力は必要ありません。
足裏にはメカノレセプターがあり、三半規管と連動して身体のバランスをとっています。
足にしっかりと体重を乗せるということは、ご本人のメカノレセプターを作動させることによって姿勢の保持をすることになります。
<参考記事>
そもそもメカノレセプターとは?
介護スタッフも同様に、骨盤を前傾させて足にしっかりと体重を乗せて下さい。
お互いに安定した身体の使い方で、負担が大きく減るはずです。