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正しい歩行のメカニズム~高齢者と内転筋

介護予防セラピスト
訪問フットケア 中西薫です。

身体の機能の学びのレポートです。
足裏画像の解析を行いながらの身体検証をしてきました!

内転筋

今回は内転筋にスポットを当てました。
内転筋とは、太ももの内側の筋肉。
内股の柔らかい部分です。
内転筋

脚を内側に交差する(内転)時に使う筋肉で、女子ではもたついている人も多くセルライトもできやすい部分です。
内転動作

日常生活でこの動作は無いように感じます。
しかし、人間として大切な動きの中に内転筋を使う機会があるのです。

内転筋と歩行

それは・・・「歩行」
足裏体重移動

歩行時の理想の体重移動は上の矢印の流れになります。
かかとで着地して小指に移動して親指に抜ける。

通常の歩行の出だしでは、かかとで着地時、股関節は外旋しています。
小指に移動した体重は股関節を内転・内旋させて親指に体重を移動させるのです。
ですから、外旋で踏み出せない人はこの体重移動ができないことになります。
街中でよく見かける内股女子が、かかとで出ることができない典型です。
内股女子
内股ポーズ
内転筋はほとんど使われずに、太もも外側の筋肉に依存してることが考えられます。
たぶん、太ももの内側の筋肉はタポタポ・・・外側の筋肉はたくましく張り出しているのでしょう。
長年このような姿勢や歩き方をしていれば、膝にも負担がかかり変形することもあります。
中々、意識の薄い部分ではありますが歩行時に大切です。

高齢者の内転筋

高齢者でも多いですね。
高齢者が横に転倒するのは内転筋が衰え、外側の筋肉に依存しているからです。
上手く体重移動ができれば、横に倒れてしまうことはないでしょう。

下の写真は内転筋にアプローチした前後の写真です。
内転筋にアプローチした前後の写真

親指の圧が変わっています。
かかとから親指までしっかりと体重移動ができた現れです。
DSC_1491

土踏まずのカーブのシャープさが、小指から親指への体重移動のスムーズさになります。
内転筋は骨盤・大腿骨についているので脚運びだけではなく安定した姿勢にも大切な筋肉です。

内転筋がしっかりと働くと、外側の筋肉は必要以上に頑張る必要がなくなるのでストンと落ち着きます。
太ももが外側に張り出している人は、内転筋を活性化させましょう。
O脚・X脚も同様です。
膝の変形も内転筋の弱化が原因のひとつとも言えます。

内転筋を鍛えるトレーニングは、YouTubeなどで検索すると沢山出てきますが、回数を多くやれば効果が出るというものではありません。
じっくりとアプローチしている部分に意識を向けて行って下さい。

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