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6月14日認知症予防の日と、足の感覚器

アルツハイマー病を発見したアルツハイマー博士の誕生日が、1986年6月14日だったことから、6月14日は「認知症予防の日」だそうです。

高齢者施設への訪問フットケアサービスを始めて10年になります。

この仕事を始めてから「認知症」という病気が身近になりました。

毎日、病状の差はあれ「認知症」を患っているお客様と接しています。

世の中には様々な認知症予防のプログラムや、情報に溢れています。

しかし、これだと決め手になるような対策も薬も出ていないのが現状です。

だからこそ、人は「認知症」を恐れるのでしょう。

私は「足」の専門家です。

毎日、お客様の足に触れ、施術をしています。

そのケアの中にも「認知症予防」に有効なのではないか?と考えられる経験があります。

スキンシップと会話

私たちのケアは足爪を整えるだけではなく、ケアの仕上げには必ず保湿とリラクゼーションを兼ねて、フットマッサージ(※リフレ)を行なっています。

普段、触れることが少ない「足」ですが、このフットマッサージを楽しみにして下さってるお客様も多くいらっしゃいます。

私は足爪ケアをしながらでも、フットマッサージをしながらでも、お客様に積極的にお話しかけをするようにしています。

フットマッサージによる皮膚からの刺激と、言葉のコミュニケーションでの刺激、あえて双方から脳に刺激を与えます。

実は、このダブル刺激が「認知症予防」に効果があるのではないかと思うのです。

理由は、スキンシップが加わることによって、施術者との心の距離がぐっと近くなります。

昔の話や、家族の話、今まで胸に秘めていたような話まで、打ち明けてくださることが多くあります。

そしてお話しをている、お客様のお顔に注目をすると、とても表情が豊かになっているのです。

また、言葉がハッキリと聞き取りやすくなる方もいらっしゃいます。

皮膚へのアプローチはダイレクトに脳に刺激を与えます。

スキンシップと会話の相乗効果によって、脳へ刺激をすることになります。

高齢者のケアでは、ゆっくりとお休みしてもらうよりも、どんどん話題をふってお話をしてもらう事をお勧めします。

中西、話題をふりお話を引き出すのはとても得意です。

誰でも自分のことは話したいのです。そして聴いてもらいたいものなのです。

そうそう、話して口を動かすことによって口腔リハビリも期待できるかもしれませんね。

足のケアによって、安定性が向上する

足の働きは大きく挙げると、上の3つあります。

ここで注目するのは③の「バランス感覚」です。

足裏は身体全体の面積のたった2%程度です。

その2%で体重を支え、歩行や運動時には衝撃に耐える構造になっています。

そればかりではなく、身体の安定性にも大きく関与しているのが「足」なのです。

「メカノレセプター」聞いたことがありますか?

そもそもメカノレセプターとは・・・
足首の柔軟性と、足裏のメカノレセプター

過去に何度も記事にしています。

メカノレセプターのおかげで私たちは身体のバランスを、正常に保っているのです。

しかし高齢になると、このメカノレセプターの働きも鈍くなってきます。

そのために若い世代では考えられないような、転倒や事故が起こるのです。

私たち湘南あしケア訪問サービスが行なっているフットマッサージ(※リフレ)は、足首を動かし、アキレス腱からふくらはぎを伸ばします。

さらに、足関節の柔軟性を高めることも目的としています。

そのため、「メカノレセプター」が活性化することが期待できるのです。

メカノレセプターと認知症予防

では、いよいよ足の感覚器であるメカノレセプターと認知症予防の関係の推測です。

認知症のお客様との会話で出るキーワードに、

何が何だか分からないの
どうして良いのか分からないの
ここにいても良いのかしら?
困った

など、不安に思う気持ちが現れている言葉をよく耳にします。

これは私の考えですが、不安=不安定 が原因にあるのではないかと思うのです。

今の状況が不安定だから、どうして良いのか分からずに不安になる

さらに、不安定だからどうして良いのか分からず、不安になり

ここに居ても良いのか不安になり、困ってしまう

しかし、認知症の患者に関わらず不安定な人に、いくら言葉で大丈夫との「安定」の言葉を訴えても、受け入れてもらうことは困難でしょう。

なぜなら、不安定だから安定の感覚が信じられないのです。

話は少々、戻ります。

なぜ、フットケアを受けて下さったお客様は、表情が豊かに自分の事を多く語れるのでしょうか?

それは、足へのアプローチによって、安定を取り戻したからだと考えれらます。

足裏のメカノレセプターが活性化すると、安定した姿勢を取ることができます。

安定した姿勢を取れれば、余計な力は入りません。

無駄な力が抜けることこそが、「安定」です。

安定し、安心を得たことによって施術者との心の距離も縮まり、お話もはずむのでしょう。

施設の方に、「認知症症状が強いのでケアは難しかもしれません」との情報を頂くことがあります。

ですが、ケアは拒まれても、会話を拒まれることはほぼ、ありません。

そして何度かお断りが続いても、毎回のご挨拶で確実に距離は縮まっています。

何度目かのお声がけで、ケアを受けて下されば、次回につながります。

足から認知症予防・改善

このように、私たちが日々行なっているフットケアの中にも、認知症予防の要素は詰まっているのです。

実は、高齢者フットケアに携わってきましたが今後、認知症予防のプログラムをつくりたいと思っています。

しかも、今までにない発想で実現したいのです。

まだ詳細は公開できないのですが、検証結果も確実に出ています。

私の10年の高齢者ケアの経験は財産です。

この財産を今後の認知症におびえる、日本やそのほかの多くの人の役に立つ形を作ることが私の目標です。

さらにメカノレセプターが活性化することは、身体の多くの影響を及ぼします。

安定した姿勢を保持できると言うことは、呼吸・血流・排泄機能もスムーズに促されます。

つまり自律神経が整うとうことです。

自律神経は自分で制御できません。

しかし、自分らしく生きるためには、非常に大切な機能でもあります。

自律神経と上手に付き合うためにも、「正しい姿勢の保持=メカノレセプターの活性化」に注目をしていくことが、大切だと考えています。

そして、自律神経と上手に付き合うことは、ストレスの多い今の社会の中での「安定」した位置でいる術ではないかと思うのです。

時々、思うのです。

認知症は自身が生きるための、防衛反応の結果ではないのかと。

一生懸命に安定を探しても見つけられなかった結果なのではないかと。

これは認知症だけではありません。

気持ちが落ち込んだり、不定愁訴が続くことも原因は同様かもしれません。

安定は外に求めても見つけることはできません。

自分の内側にあるものを、確信すれば得られるはずです。

その「安定」を探すお手伝いが、私たちフットケア施術者にもできるのです。

転倒予防も大切な私たちの役目です。

でも、私たちフットケア施術者の可能性は、思ってる以上にもっと大きいのです。

こちらの記事もご参照ください。

「今日は認知症予防の日 祖母との思い出」
☆ https://note.mu/kotsubanmama/n/nc9265c8b404e

スタジオピヴォット 公式サイト     
http://www.studiopivot.com/

代表・平山のコラム 
https://note.mu/masa_hirayama

こつばんママのからだから見る育児 
https://ameblo.jp/karada-yucoco/

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